
生後7か月頃は、離乳食が中期(7〜8か月頃)に入り、舌でつぶせる固さへの変化や2回食への移行が重なるため、それまで食べていた子が急に食べなくなることもよくあります。体重が増えていて母乳・ミルクを飲めているなら、固さを少し戻す、授乳とのタイミングを見直す、だしで風味を変えるといった調整から試してみてください。完母のお子さまの場合も、考え方は基本的に同じです。
目次
7か月頃の離乳食はどんな時期?
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、生後7〜8か月頃を離乳の中期としています。初期のなめらかな状態から、舌でつぶせる固さへと少しずつ移り、1日2回食にして食事のリズムをつくっていく時期です。食べられる食材の種類も、少しずつ広がっていきます。
ただし、これはあくまで目安です。離乳を始めた時期や、それまでの進み具合によって、7か月でもまだ初期の形状が合っている子もいます。月齢に合わせることより、お子さまの口の動きや食べる様子に合わせることが大切です。
7か月で食べなくなる主な原因
固さ・形状の変化についていけない
なめらかなペーストから、少し形の残る状態に変えたとたんに食べなくなるのは、7か月頃によくある場面です。舌でつぶす動きにまだ慣れていないと、口から出したり、嫌がったりします。
2回食にしておなかの空き方が変わった
1日2回にすると、2回目の時間に授乳が近く、おなかがすいていないことがあります。1回目はよく食べるのに2回目は食べない、という場合は、時間の組み方を見直すきっかけになります。
味や食感に飽きている
同じおかゆと同じ野菜が続くと、食べる意欲が下がることがあります。反対に、新しい食材が続いて落ち着かない場合もあります。
周りへの関心が強くなっている
この頃は、周りの音や動きへの関心が強くなり、食事に集中しにくくなる子もいます。テレビやおもちゃが目に入る環境だと、口を開けてくれないこともあります。
7か月頃の進め方と食べないときの工夫
| 項目 | 7か月頃の目安 | 食べないときの工夫 |
|---|---|---|
| 回数 | 1日2回食へ移っていく | 2回目は少量から。食べない日は1回に戻しても構わない |
| 固さ | 舌でつぶせる固さ | 嫌がるならなめらかな状態に戻し、少しずつ粒を残す |
| 味 | 素材の味が中心。だしのうま味を活用 | 昆布・かつお・野菜のだしでのばして風味を変える |
| 食材 | おかゆ・野菜・豆腐・魚などを少しずつ | 慣れた食材に新しい食材を少し混ぜる |
| 時間 | だいたい同じ時間に | 機嫌のよい時間に。授乳直後は避ける |
固さは「ひとつ戻して、少しずつ進める」
形のある状態を嫌がる場合は、いったんなめらかな状態に戻し、慣れた食べ方の中に少しだけ粒を残す、というように段階を細かくすると受け入れやすくなります。とろみのある食材と合わせると、口の中でまとまりやすくなります。
だしで風味の変化をつける
支援ガイドでは、離乳食はだしのうま味を活用して薄味にすることがすすめられています。中期は、昆布だしや野菜スープに加え、かつおだしも少しずつ取り入れられる時期です。同じおかゆでも、のばすだしを変えるだけで風味が変わります。食塩やしょうゆを含む市販のだしは避け、昆布だしだけに偏らないようにしてください。かつおだしの取り方は「離乳食のかつおだし」で紹介しています。
食事に集中しやすい場所をつくる
テレビを消す、おもちゃを視界から外す、保護者が向かい合って「おいしいね」と声をかけるなど、食事に目が向く環境にします。大人が一緒に食べる姿を見せるのも一つの方法です。
量はどう考えればよい?
支援ガイドには時期ごとの量の目安が示されていますが、それはあくまで目安で、実際に食べる量には大きな個人差があります。7か月頃はまだ母乳やミルクからとる栄養の割合が大きく、離乳食は「食べる練習」の比重が高い時期です。
量が足りているかどうかは、1回ごとの量よりも、次のような点で見ていくと判断しやすくなります。
- 体重が母子健康手帳のグラフの帯に沿って増えているか
- 母乳・ミルクを含め、おしっこやうんちがいつもどおり出ているか
- 食べる量が、日によって増えたり減ったりしながらも少しずつ慣れてきているか
目安の量に届かない日が続いても、これらに心配がなければ、焦らず進めて構いません。不安な場合は、乳幼児健診や自治体の栄養相談で、体重の推移を見てもらいながら相談すると安心です。
完母で離乳食が進まないとき
母乳だけで育っているお子さまの場合、離乳食が進まないと感じることもありますが、進み方には個人差があり、完母かどうかだけで決まるものではありません。そのうえで、次のような点を見直してみてください。
- 授乳と食事のタイミング:食事の直前に授乳すると、おなかが満たされて食べにくくなります。離乳食を先にし、そのあと母乳を飲ませる流れにすると、食べるきっかけがつくりやすくなります。
- スプーンに慣れる機会:哺乳瓶を使っていない場合、口に物が入る感覚に慣れるまで時間がかかることがあります。焦らず、短い時間で回数を重ねていきます。
- 食べる時間の前後の過ごし方:食事の前に体を動かして遊ぶ時間をつくると、おなかがすきやすくなることがあります。
また、鉄は乳児期後半から幼児期にかけて不足しやすい栄養素とされています。食べられる範囲で、豆腐や魚など食材の種類を少しずつ広げていくとよいでしょう。授乳回数の減らし方や栄養面の心配は、自己判断せず、小児科や保健センターで相談してください。
食事中に泣くとき
7か月頃に食事中に泣く場合は、次のような理由が考えられます。
| 泣くタイミング | 考えられること | 試したいこと |
|---|---|---|
| 食べ始める前から | 空腹が強すぎる、眠い | 時間を少し早める・ずらす |
| ひと口目で | 温度・固さ・味に驚いた | 人肌程度に冷ます、慣れた味から始める |
| 途中から | おなかが満たされた、飽きた、疲れた | そこで切り上げる |
| 次のひと口を待つ間 | テンポが合っていない | 飲み込んだのを見て、間を空けすぎずに運ぶ |
泣いている状態で口に入れると、むせたり、食事を嫌がるきっかけになったりします。泣き出したら一度抱っこして落ち着かせ、続けられなければその回は終わりにして構いません。
受診・相談の目安
- ぐったりしている、母乳・ミルクも飲めない、おしっこが明らかに少ない(早めに受診を)
- 吐く・下痢が続く、発熱など体調不良を伴っている(早めに受診を)
- 食べた後に発疹、口のまわりの赤み、せき、嘔吐などが出る(受診し、医師に相談を)
- 体重が増えない、または減っている
- むせる、飲み込みにくそうな様子が続く
これらに当てはまらなくても、進め方に迷うときは、かかりつけの小児科、乳幼児健診、自治体の保健センターの栄養相談を利用できます。
よくある質問
Q. 7か月で急に離乳食を食べなくなりました。初期に戻したほうがよいですか?
A. 固さや形状の変化を嫌がっている場合は、いったん食べやすかった状態に戻し、少しずつ進め直す方法があります。月齢よりも、お子さまの口の動きに合わせて段階を細かくすることが大切です。
Q. 完母だと離乳食を食べないのでしょうか?
A. 完母かどうかだけで決まるものではなく、個人差があります。食事の直前の授乳を避け、離乳食を先にあげてから母乳を飲ませる流れにするなど、タイミングを見直してみてください。栄養面が心配なときは小児科や保健センターに相談してください。
Q. 2回食にしたら2回目を食べません。
A. 2回目の時間に授乳が近く、おなかがすいていない可能性があります。2回目は少量から始め、授乳との間隔を空ける、時間をずらすなどを試してください。食べない日は1回食に戻しても構いません。
Q. 7か月で食べる量の目安に届きません。
A. 量の目安には個人差があり、7か月頃は食べる練習の比重が高い時期です。体重が増えていて、母乳やミルクを飲めていれば焦る必要はありません。体重が増えない場合は小児科に相談してください。
本記事は一般的な情報です。お子さまの体調・発達・アレルギーに不安がある場合は、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談にご相談ください。