離乳食を食べない8ヶ月|食べムラの原因と様子別の対策

離乳食を食べない8ヶ月のイメージ

生後8か月頃に離乳食を食べたり食べなかったりする「食べムラ」は、とてもよく見られる姿です。好みや「自分でやりたい」気持ちがはっきりしてくる一方で、形状は後期(9〜11か月頃)に向けて変わっていく途中なので、合わない日が出やすくなります。1回ごとの量ではなく1週間ほどの流れで見て、形状・時間・味の変化のつけ方を調整していくのがおすすめです。

8か月頃の離乳食と「食べムラ」

厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、生後7〜8か月頃を離乳の中期とし、舌でつぶせる固さのものを1日2回食べる時期としています。8か月頃はその後半にあたり、9か月頃からの後期(歯ぐきでつぶせる固さ・3回食)に向けた準備の時期でもあります。

この頃の子どもは、昨日よく食べた物を今日は口から出す、朝はよく食べたのに夕方は口を閉じる、といったことがよくあります。これは珍しいことではなく、食べ物の好みや、食べ方へのこだわりが出てきた表れとも考えられます。進み方には個人差があるため、周りの子や月齢の目安と比べすぎないことも大切です。

8か月で食べない主な原因

好みや「自分でやりたい」気持ち

食べ物を手でつかみたい、スプーンを持ちたいという気持ちが出てきます。食べさせてもらうことを嫌がるのは、自分で食べたいという意欲の表れでもあります。

形状が合っていない

後期を意識して固さや粒の大きさを進めた結果、舌でつぶしにくくなって食べない、反対にいつまでもなめらかで物足りない、という両方のケースがあります。

生活リズムの変化

昼寝の回数や時間が変わる時期でもあり、食事の時間に眠くなっていることがあります。2回食の時間と授乳の間隔が合っていないことも、食べない日が増える原因になります。

体調や歯の生えかけ

歯が生えかけてむずがゆい、鼻がつまっている、かぜ気味など、体調の変化で一時的に食べなくなることもあります。

食べムラは1週間単位で見る

食べムラがあるときは、1回ごとの量に一喜一憂するより、1週間ほどの流れで見るほうが判断しやすくなります。メモアプリや手帳に、次のような簡単な記録を残しておくと、傾向が見えてきます。

  • 食べた時間帯と、そのときの機嫌・眠さ
  • よく食べた食材・形状と、口から出した食材・形状
  • 直前の授乳や昼寝の時間

記録してみると「午前はよく食べる」「とろみのあるものは食べる」といった傾向が見つかることがあります。分かった傾向に合わせて、時間や形状を少しずつ変えていきます。1週間の中で食べる日と食べない日があっても、体重が増えていれば、全体としては進んでいると考えて構いません。

様子別の対策

こんな様子考えられること試したいこと
丸のみしている固さや大きさが合っておらず、つぶさずに飲み込んでいる舌でつぶせる固さに戻し、つぶして食べる動きを待つ
つぶつぶを口から出す粒が舌でつぶしにくい粒を小さく・やわらかくする、とろみをつける
口を閉じて開けないおなかがすいていない、眠い授乳との間隔を空ける、時間をずらす
スプーンをつかもうとする自分でやりたい別のスプーンを持たせる、手で持てる物を少し用意する
同じ物しか食べない慣れた味が安心慣れた料理に新しい食材を少し混ぜる

後期へ進むのは焦らなくてよい

8か月になったからといって、すぐに固さを進めたり3回食にしたりする必要はありません。舌でつぶせる固さのものを、口を動かしてもぐもぐ食べられるようになってから、少しずつ後期の形状へ移っていけば十分です。進めた後に食べなくなった場合は、ひとつ前の段階に戻して構いません。

手で持てる物を少し用意する

自分でやりたい気持ちが強い場合は、スプーンで食べさせる物とは別に、やわらかく煮た野菜など、手で持てる物を少し用意すると、食事の時間を楽しみやすくなります。のどに詰まらせないよう、やわらかさと大きさに注意し、食べている間は必ずそばで見守ってください。

だしでマンネリを防ぐ工夫

食べムラの理由の一つに「同じ味に飽きた」ことがあります。支援ガイドでは、離乳食は素材の味を生かしながら、だしのうま味を活用して薄味にすることがすすめられています。調味料を増やす前に、だしの使い分けで変化をつけてみてください。

  • のばすだしを日替わりにする:昆布だし、かつおだし、野菜スープと変えると、同じおかゆや野菜でも風味が変わります。
  • だしで煮て、とろみをつける:野菜や豆腐をだしで煮て、片栗粉などでとろみをつけると、口の中でまとまりやすく、つぶつぶが苦手な子も食べやすくなることがあります。
  • おかゆをだしで炊く:白がゆに飽きてきたら、だしで炊いたおかゆに替える方法もあります。

市販のだしを使う場合は、原材料表示で食塩やしょうゆが含まれていないかを確認してください。また、昆布はヨウ素を多く含むため、昆布だしを毎日濃く、大量に使い続けるのは避け、かつおや野菜のだしと組み合わせます。

完母・全く食べないときの考え方

完母の場合

母乳だけで育っているお子さまで離乳食が進まないと感じる場合も、進み方には個人差があり、完母かどうかだけで決まるものではありません。食事の直前に授乳しない、離乳食を先にあげてから母乳を飲ませる、といったタイミングの見直しが基本になります。また、鉄は乳児期後半から幼児期にかけて不足しやすい栄養素とされているため、食べられる範囲で魚や豆腐など食材の種類を少しずつ広げていくとよいでしょう。

全く食べない日が続く場合

数日食べない日があっても、母乳やミルクを飲めていて機嫌がよければ、体調や気分による一時的なものであることも多いものです。いちばん食べやすかった形状と食材に戻し、少量から再開してみてください。それでも長い期間ほとんど口にしない、体重が増えないといった場合は、下の目安を参考に相談してください。

受診・相談の目安

  • ぐったりしている、母乳・ミルクも飲めない、おしっこが明らかに少ない(早めに受診を)
  • 吐く・下痢が続く、発熱など体調不良を伴っている(早めに受診を)
  • 食べた後に発疹、口のまわりの赤み、せき、嘔吐などが出る(受診し、医師に相談を)
  • 体重が増えない、または減っている
  • むせる、飲み込みにくそうな様子が続く

相談先には、かかりつけの小児科、乳幼児健診、自治体の保健センター(栄養相談)などがあります。食べムラの記録を持っていくと、相談がスムーズです。

よくある質問

Q. 8か月で食べムラがひどいのですが、普通ですか?

A. 食べる日と食べない日があるのは、8か月頃によく見られる姿です。1回ごとの量ではなく1週間ほどの流れで見て、体重が増えていれば焦る必要はありません。

Q. つぶつぶを嫌がって口から出します。

A. 粒が舌でつぶしにくい可能性があります。粒を小さく、やわらかくする、とろみをつけてまとまりやすくするなどを試し、食べなければひとつ前の段階に戻して構いません。

Q. 8か月になったら3回食にしたほうがよいですか?

A. 支援ガイドでは3回食は後期(9〜11か月頃)の目安とされています。2回食で食べる様子が安定してから進めれば十分で、月齢だけで急ぐ必要はありません。

Q. 8か月で完母ですが、離乳食をあまり食べません。

A. 完母かどうかだけで決まるものではなく、個人差があります。食事の直前の授乳を避け、離乳食を先にあげるなどタイミングを見直してみてください。体重が増えない場合や栄養面が心配な場合は小児科に相談してください。

本記事は一般的な情報です。お子さまの体調・発達・アレルギーに不安がある場合は、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談にご相談ください。

はぐくみユーグレナ編集部(グリーンシトラス株式会社)/2026年10月公開