
にんじんだけ食べない、魚や肉を口から出す、卵が進まないなど、特定の食材を食べないときは、その食材の「味」よりも「舌ざわり・かたさ・パサつき・におい」が原因になっていることがよくあります。同じ食材でも、切り方や加熱の仕方、とろみのつけ方、組み合わせる食材を変えるだけで食べることがあります。この記事では、野菜・肉・魚・卵・パン・ご飯など食材別に、食べにくい理由の例と調理の工夫を早見表とあわせて紹介します。
目次
食材別に食べないときの考え方
赤ちゃんは、大人よりも食べ物の感触に敏感です。口の中でまとまりにくい、パサパサする、繊維が残る、つぶが混じるといった感覚が、苦手の理由になっていることがあります。味だけでなく、次の4つの視点で見直してみてください。
- かたさ:今の時期の口の動きに対して、かたすぎ・やわらかすぎになっていないか
- 形状:ペースト、みじん切り、角切り、スティックなど、形が合っているか
- 水分ととろみ:パサつきや、口の中でばらけることがないか
- におい・温度:魚や肉のにおい、熱すぎ・冷たすぎがないか
また、一度食べなかった食材でも、日をおいて何度か出すうちに食べるようになることがあります。苦手な食材を無理に食べさせるより、間をあけて形を変えながら出し続けるほうが、親子ともに負担が少なくなります。
食材別・調理の工夫早見表
| 食材 | 食べにくい理由の例 | 調理の工夫 |
|---|---|---|
| にんじん | かたさが残る、独特の香り | やわらかくなるまでしっかり加熱。おかゆやじゃがいもに混ぜる |
| 葉物(ほうれん草・小松菜) | 繊維が口に残る、えぐみ | 葉先を使い、ゆでて水にさらしてから細かく刻むかすりつぶす |
| 肉 | パサつく、かみ切れない | ひき肉を使う。片栗粉でとろみをつける。だしで煮る |
| 魚 | パサつく、においが気になる | 白身魚から。ほぐしてとろみをつけ、おかゆやうどんに混ぜる |
| 卵 | 食感が単調、ぼそぼそする | しっかり加熱したうえで、野菜やおかゆに混ぜる。蒸してしっとり仕上げる |
| パン | 口の中でまとまりにくい | ミルクやスープでやわらかくする。手づかみしやすいスティック状に |
| ご飯・おかゆ | 水分量が合っていない、単調 | 水分量を時期に合わせて調整。だしで炊く、具を混ぜる |
| つぶつぶ・固形 | 急に形が変わって驚く | なめらかなものに少しずつ混ぜ、段階的に粒を増やす |
表の工夫は一例です。お子さまの時期やその日の様子に合わせて、かたさや大きさを調整してください。
野菜(にんじん・葉物)を食べないとき
にんじん
にんじんは離乳食でよく使われる一方、「最初は食べたのに急に食べなくなった」という声も多い食材です。中期以降に角切りにすると、加熱が足りずに芯が残っていることがあります。指で軽くつぶせるくらいまでやわらかくしてから刻むと、口の中でつぶしやすくなります。
単品で食べないときは、おかゆ、じゃがいも、かぼちゃなど、なじみのある主食やいも類に混ぜると、香りがやわらぎます。すりおろして加熱し、おやきやスープにする方法もあります。
葉物
ほうれん草や小松菜は、繊維が口に残りやすい食材です。やわらかい葉先を使い、ゆでたあと水にさらしてから、繊維を断つように細かく刻むか、すりつぶします。とろみのあるおかゆや豆腐と合わせると、口の中でまとまりやすくなります。
野菜全般のコツ
- 野菜をゆでた汁にはうま味や甘みが出ているので、おかゆをのばすのに使う
- 甘みのあるかぼちゃ・さつまいもと組み合わせて、苦手な野菜の割合を少しずつ増やす
- 手づかみ食べの時期には、やわらかくゆでたスティック状にして、自分で持てるようにする
肉・魚を食べないとき
パサつきを抑える
肉や魚が苦手な理由として多いのが、加熱したときのパサつきです。水溶き片栗粉でとろみをつけたり、だし汁で煮てしっとりさせたりすると、口の中でまとまりやすくなります。肉はひき肉から始め、つなぎに豆腐やすりおろしたじゃがいもを加えて丸めると、やわらかく仕上がります。
においをやわらげる
魚のにおいが気になる場合は、くせの少ない白身魚から試します。ほぐした身をおかゆやうどんに混ぜたり、野菜と一緒に煮たりすると、においが目立ちにくくなります。鮮度のよい魚を使うことも大切です。
大きさを見直す
後期以降に肉や魚を口から出す場合、大きさやかたさが合っていないこともあります。一度細かくしてから、少しずつ大きくしていくと、かむ練習とのバランスがとりやすくなります。鉄は乳児期後半から不足しやすい栄養素とされるため、赤身の魚や肉は、食べやすい形を探しながら少量ずつでも続けていきたい食材です。
卵が進まないとき
卵は、アレルギーの心配から進め方に慎重になりやすい食材です。量を増やしていく途中で食べなくなる、ぼそぼそした食感を嫌がるなどで、思うように進まないことがあります。
- しっかり加熱する:卵は十分に加熱したものを使います。
- 混ぜて使う:固ゆで卵の黄身をおかゆや野菜のペーストに混ぜると、ぼそぼそ感がやわらぎます。
- 蒸して仕上げる:だしと合わせて蒸すと、しっとりとした食感になります。
卵に限らず、初めての食材は少量から始め、体調のよい日の、受診しやすい時間帯に試してください。食べた後に口のまわりの赤み・じんましん・嘔吐などが見られた場合は、自己判断で進めず、かかりつけの小児科に相談してください。卵の進め方に不安がある場合も、事前に相談しておくと安心です。
パン・ご飯・つぶつぶを食べないとき
パン
パンは口の中で唾液を吸ってまとまりにくく、苦手な赤ちゃんもいます。ミルクや野菜スープでやわらかく煮る、パンがゆにする、手づかみ食べの時期には軽くトーストしてスティック状にするなどの方法があります。なお、パンには食塩が含まれているものが多いため、栄養成分表示の食塩相当量を確認し、使う量を考えると安心です。
ご飯・おかゆ
おかゆを食べない場合は、水分量が今の時期に合っているかを見直します。急にかためにすると食べにくく、いつまでもやわらかすぎると物足りなさにつながることがあります。だしで炊いたり、野菜やしらすなどの具を混ぜたりすると、味に変化が出ます。
つぶつぶ・固形を嫌がる
ペーストは食べるのに、粒が混じると吐き出す場合は、なめらかなペーストに少しだけ粒のあるものを混ぜ、段階的に粒の割合を増やしていきます。形のあるものへの移行は、急がずに進めて大丈夫です。
手作りは食べないのに、ベビーフードは食べる
市販のベビーフードは食べるのに手作りは食べない、またはその逆という場合は、なめらかさ・とろみ・温度・味の濃さのどこが違うかを比べてみてください。違いが分かれば、手作りのときに近づける工夫ができます。
だしのうま味を使った工夫
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、離乳食はだし(昆布・かつお等)のうま味を活用して薄味にすることがすすめられています。苦手な食材をだしで煮る、だしでのばす、だしでおかゆを炊くといった方法は、調味料に頼らずに食べやすくする工夫として取り入れやすいものです。
だしは、時期に合わせて使い分けます。初期は調味料が不要な時期で、だしを使う場合も昆布や野菜のやさしいだしでのばす程度に。昆布はヨウ素を多く含むため、昆布だしを毎日濃く使い続けるのは避け、かつおや野菜のだしと組み合わせると安心です。
離乳食が完了したら:かつおと昆布のうまみだし
はぐくみユーグレナの「かつおと昆布のうまみだし」は、かつおと昆布のうま味に、ユーグレナをはじめ36種の栄養素を配合した粉末だしです。1杯(2.5g)あたり食塩相当量0.145g。うどん・おにぎり・味噌汁・卵焼き・煮物などに小さじ1杯加えるだけで使えるので、幼児食で苦手な食材を煮るときにも取り入れやすい形です。
対象は離乳食を完了したお子さま(1歳半ごろ〜が目安)です。離乳食期には使わず、完了後に様子を見ながら量や濃さを調節してください。小麦・大豆・乳成分を含みます。食物繊維を使用しているため、便がゆるくなる場合があります。最新の価格は公式サイトでご確認ください。
商品の詳細を見るよくある質問
Q. にんじんを急に食べなくなりました。どうすればいいですか?
A. 加熱が足りずにかたさが残っていないか、形が今の時期に合っているかを見直してみてください。指で軽くつぶせるくらいまでやわらかくし、おかゆやいも類に混ぜると香りがやわらぎます。日をおいて形を変えながら出し続けるのも1つの方法です。
Q. 魚や肉を口から出してしまいます。
A. パサつきや大きさが原因のことがあります。片栗粉でとろみをつける、だしで煮る、ほぐしておかゆやうどんに混ぜるなどの工夫を試してみてください。一度細かくしてから、少しずつ大きくしていく方法もあります。
Q. 卵が進まないとき、無理に進めたほうがいいですか?
A. 無理に量を増やす必要はありません。しっかり加熱したうえで、おかゆや野菜に混ぜる、だしと合わせて蒸すなど食べやすい形を探してください。アレルギーに不安がある場合や、食べた後に気になる症状が出た場合は、かかりつけの小児科に相談してください。
Q. 苦手な食材を食べやすくするのに、味付けを濃くしてもいいですか?
A. 離乳食は薄味が基本です。調味料を増やすより、だしのうま味を活用したり、甘みのある野菜と組み合わせたり、とろみやかたさを調整したりする方法から試してみてください。
本記事は一般的な情報です。お子さまの体調・発達・アレルギーに不安がある場合は、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談にご相談ください。