
離乳食のだし汁は、週に1〜2回まとめて取り、製氷皿で冷凍しておくと、毎回の手間がぐっと減ります。冷凍キューブは「1個が何mlか」を最初に量っておくと、レシピの分量に合わせて必要な個数を出せて便利です。この記事では、まとめて作る合わせだしと野菜だしの取り方、冷凍・解凍の手順、手作りと市販品の手間の違いを、だしメーカーの立場から整理します。
目次
離乳食のだし汁の基本
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、離乳食は素材の味を生かし、だしのうま味を活用して薄味にすることがすすめられています。離乳食のだし汁は、大人の料理と同じように昆布やかつお節から取ればよく、特別な材料は必要ありません。違うのは、調味料を入れないことと、使う量が少ないことです。
使う量が少ないからこそ、毎回だしを取るより、まとめて作って小分けに冷凍しておく方法が向いています。だしの種類ごとの詳しい取り方や注意点は、それぞれの記事で解説しています。
この記事では、まとめ作りに向いた「合わせだし」と「野菜だし」の取り方と、冷凍ストックの運用を中心に紹介します。
まとめて作るだし汁の取り方
合わせだし(昆布+かつお)
昆布とかつおの両方に慣れてから使うだしです。分量は一般的な目安なので、味を見て調整してください。
- 鍋に水600ml程度と昆布(5cm角を1〜2枚)を入れ、できれば30分ほど浸けておきます。
- 弱火にかけ、沸騰する直前に昆布を取り出します。
- いったん沸騰させてから火を止め、かつお節(ひとつかみ程度)を入れます。
- かつお節が沈んだら、ペーパータオルを敷いたざるでこします。絞らずに自然に落とすと、すっきりした味になります。
- 粗熱を取り、すぐに冷凍の準備をします。
野菜だし(野菜のゆで汁)
にんじん・玉ねぎ・キャベツ・かぼちゃなど、すでに食べている野菜をやわらかく煮た汁も、立派なだしになります。野菜はそのままペーストや刻み食に使い、煮汁はだしとして冷凍すれば、1回の調理で2つのストックができます。アクの強い野菜(ほうれん草など)のゆで汁はだしには使わず、捨てるようにします。
だしを取るときは、昆布やかつおの量を増やすより、薄めに取って後から濃さを調整するほうが、離乳食には使いやすくなります。濃く取っただしは、お湯で薄めればいつでも使えます。
冷凍キューブの作り方と1個の量
冷凍の手順
- だし汁の粗熱を取ります。熱いまま冷凍庫に入れると、ほかの食品の温度が上がるので避けます。
- 清潔な製氷皿(ふた付きがおすすめ)に流し入れます。
- ふたかラップをして冷凍します。
- 完全に凍ったら、冷凍用の保存袋に移し、作った日付とだしの種類を書いておきます。
1個が何mlかを最初に量っておく
製氷皿の1区画の容量は商品によって違います。冷凍ストックを使いこなすコツは、最初に一度、1区画に水を入れて計量スプーンで量っておくことです。たとえば1区画がちょうど大さじ1(15ml)なら、「だし汁大さじ3」のレシピには3個、と迷わず使えます。
| 1個の量(自分で量った値) | レシピで大さじ2のとき | レシピで50mlのとき |
|---|---|---|
| 大さじ1(15ml) | 2個 | 3〜4個 |
| 約10ml | 3個 | 5個 |
| 約20ml | 1〜2個 | 2〜3個 |
だしの種類ごとに袋を分けて「昆布」「合わせ」「野菜」とストックしておくと、日替わりで使い分けやすくなり、昆布だしばかりに偏ることも避けられます。
保存期間の目安
家庭で冷凍した離乳食用のだしは、1週間程度で使い切る目安で紹介されることが多いです。冷凍庫の開け閉めで品質が落ちやすいため、多く作りすぎず、1週間で使い切れる量を目安にしてください。
解凍と使い方の注意
- 使う分だけ取り出す:保存袋から必要な個数だけ出し、残りはすぐ冷凍庫に戻します。
- 加熱して解凍する:電子レンジや鍋で、しっかり加熱してから使います。室温での自然解凍は避けます。
- 凍ったまま料理に入れてもよい:おかゆや煮物を作るときは、鍋に凍ったキューブをそのまま入れて加熱すれば、解凍の手間が省けます。
- 再冷凍しない:一度解凍しただしは、その日のうちに使い切ります。
- においを確認する:冷凍庫のにおいが移ることがあります。気になる場合は使わずに新しく作ります。
手作り・冷凍・市販の手間の比べ方
だしの用意の仕方は、手作り・まとめ作りの冷凍・市販品の3つに分けられます。どれが正解というより、生活の時間に合わせて組み合わせるのが現実的です。
| 方法 | 手間のかかり方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 毎回手作り | 毎回、取る・こす・冷ますの工程がかかる | 料理の時間が取れる日、香りを楽しみたいとき |
| まとめ作り+冷凍 | 週1〜2回まとめて作業。普段は取り出すだけ | 平日の手間を減らしたい家庭 |
| 市販品(パック・粉末など) | 取る作業が短い、またはない | 時間がない日、外出先、冷凍ストックが切れたとき |
市販品を使うときは、原材料表示と、1回に使う量あたりの食塩相当量を確認してから使うのが基本です。だしパックの選び方は「離乳食のだしパックの選び方と使い方」、粉末・顆粒の選び方は「離乳食の粉末だし・顆粒だし」で解説しています。
だし汁で作るうどんの基本
だし汁をよく使う料理のひとつがうどんです。離乳食のうどんは、だし汁で煮るだけで、調味料を使わなくても食べやすくなります。
- うどんを短く刻み、一度下ゆでして表面の塩分やぬめりを落とします。
- 鍋にだし汁(冷凍キューブでも可)とうどんを入れ、時期に合ったやわらかさになるまで煮ます。
- すでに食べている野菜を刻んで加えると、野菜のうま味も加わります。
- 後期以降で味付けをする場合は、しょうゆをごく少量にとどめます。
うどんには製造の段階で食塩が使われているものが多いため、下ゆでしてから使うのがポイントです。乾麺・ゆで麺とも、栄養成分表示で食塩相当量を確認しておくと安心です。
だしを使わない日があってもいい
だしは、薄味でも食べやすくするための工夫のひとつで、毎回必ず使わなければならないものではありません。野菜や白身魚、鶏ささみなどを煮た煮汁にもうま味があり、それだけで十分おいしく食べられることもあります。
冷凍ストックが切れた日や、疲れている日は、素材の煮汁で済ませる、市販品に頼るなど、無理なく続けられる方法を選んでください。離乳食は続けることが何より大切です。
離乳食が完了したら:かつおと昆布のうまみだし
離乳食を卒業した後の幼児食では、だしを取る手間を省きたい場面も増えてきます。はぐくみユーグレナの「かつおと昆布のうまみだし」は、かつおと昆布のうま味に、ユーグレナをはじめ36種の栄養素を配合した粉末だしです。水80mlに小さじ1杯(約2.5g)溶かしてだしとして使うほか、うどんや味噌汁、卵焼きに直接ひとさじ加えることもできます。1杯あたり食塩相当量0.145gです。
対象は離乳食を完了したお子さま(1歳半ごろ〜が目安)です。離乳食期には使わず、完了後に様子を見ながら量や濃さを調節してください。小麦・大豆・乳成分を含みます。食物繊維を使用しているため、便がゆるくなる場合があります。最新の価格は公式サイトでご確認ください。
商品の詳細を見るよくある質問
Q. 離乳食のだし汁は冷凍でどのくらい保存できますか?
A. 家庭で冷凍した離乳食用のだしは、1週間程度で使い切る目安で紹介されることが多いです。作った日付を保存袋に書き、1週間で使い切れる量を作るようにしてください。
Q. 冷凍キューブ1個は何mlですか?
A. 製氷皿の1区画の容量は商品によって違います。最初に1区画へ水を入れて計量スプーンで量っておくと、レシピの分量から必要な個数を計算できます。
Q. 冷凍しただし汁はどう解凍すればいいですか?
A. 電子レンジや鍋でしっかり加熱して解凍し、室温での自然解凍は避けてください。おかゆや煮物なら、凍ったまま鍋に入れて加熱してもかまいません。一度解凍したものは再冷凍しないでください。
Q. 離乳食でだしを使わなくても大丈夫ですか?
A. だしは薄味でも食べやすくするための工夫のひとつで、毎回必ず使うものではありません。野菜や白身魚などを煮た煮汁にもうま味があるので、無理なく続けられる方法を選んでください。
本記事は一般的な情報です。お子さまの体調・発達・アレルギーに不安がある場合は、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談にご相談ください。