
幼児食を毎日別に作るのが大変なときは、大人の料理からの「取り分け」がいちばんの近道です。コツは、だしで具材を煮た段階、つまり味付けをする前に子どもの分を取り出すこと。この順番さえ守れば、1つの鍋で大人の食事と薄味の幼児食を同時に用意できます。この記事では、取り分けの基本手順、料理別の取り分けタイミング、だしベースの取り分けレシピ例、作り置きのコツをまとめます。
目次
取り分けの基本は「味付け前」
幼児期は大人より薄味が基本です。厚生労働省「日本人の食事摂取基準」では、食塩相当量の目標量を1〜2歳で1日3.0g未満、3〜5歳で1日3.5g未満としています。大人の味付けが終わった料理をそのまま取り分けると、この範囲に収めるのが難しくなります。
そこで、取り分けは「味付けの前」に行うのが基本です。だしで具材を煮た段階なら、うま味はあっても塩味はほとんど付いていません。ここで子どもの分を取り出し、大人の分にだけ通常の味付けをすれば、1つの鍋で両方を作れます。
取り分けの合言葉は「だし→取り分け→大人の味付け」。この順番を、汁物・煮物・麺・卵料理など、普段の料理に当てはめていきます。
だしで薄味にする取り分けの手順
手順1:具材を子どもが食べやすい大きさに切る
最初から子どもが食べやすい大きさに切っておくと、取り分けた後に刻み直す手間が減ります。大人には少し小さく感じても、煮物や汁物なら気にならないことがほとんどです。かたい根菜は薄めに、葉物は短めに切ります。
手順2:だしでやわらかく煮る
だしで具材を煮ます。子どもがかみやすいやわらかさになるまで加熱するのがポイントです。だしのうま味が具材にしみ込むので、後で加える調味料が少なくても味を感じやすくなります。
手順3:子どもの分を取り出す
やわらかくなったら、子どもの分を具と汁ごと別の器や小鍋に取り出します。この時点では調味料を入れていません。
手順4:子どもの分に、必要ならごく少量の味付け
だしのうま味だけで食べられれば、そのままで構いません。物足りなそうなときは、大人の分に入れる調味料をほんの少しだけ加えます。調味料は計量スプーンで量ると、量の感覚がつかみやすくなります。
手順5:大人の分に通常の味付けをする
鍋に残った大人の分に、普段どおり調味料を加えて仕上げます。子どもの分を取り出した後なので、大人はいつもの味で食べられます。
料理別・取り分けのタイミング
| 料理 | 取り分けるタイミング | 子ども用のひと手間 |
|---|---|---|
| 味噌汁 | だしで具を煮て、味噌を溶く前 | 味噌はごく少量か、だしのみで |
| 煮物(肉じゃが・筑前煮など) | だしで煮て、しょうゆ・砂糖を入れる前 | 具を小さめに。汁ごと取り分けてしっとり仕上げる |
| うどん・そうめん | だしで麺と具を煮た段階 | 麺は短く切る。つゆは全部飲ませない |
| カレー・シチュー | 具を煮て、ルウを入れる前 | 子ども用は別鍋で、少量のルウや別の味付けで |
| 鍋料理 | だしで具を煮た最初の段階 | 具を小さく切る。ポン酢やたれは使わないか少量 |
| 炒め物 | 具に火が通り、調味料を加える前 | 少量のだしを加えて蒸し煮にし、やわらかくする |
| 卵焼き | 卵液にだしを加えた段階 | 子ども用を先に焼き、大人用に調味料を足す |
辛味のある香辛料や、わさび・からしなどの薬味は、大人の分にだけ加えます。カレーの辛口ルウなど刺激の強いものは、子どもの分を取り分けた後に入れてください。
だしベースの取り分けレシピ例
具だくさん味噌汁
- 大根、にんじん、玉ねぎ、豆腐、小松菜などを、子どもが食べやすい大きさに切る
- だしで根菜からやわらかく煮て、豆腐と葉物を加える
- 味噌を溶く前に子どもの分を取り出し、味噌はごく少量だけ溶かす
- 鍋に残った大人の分に、通常どおり味噌を溶く
具を多くすると汁の量が減り、汁から入る食塩も少なくなります。
鶏肉と野菜のだし煮
- 鶏もも肉(皮を除く)を小さめに切り、じゃがいも・にんじん・玉ねぎと一緒にだしで煮る
- 具がやわらかくなったら、汁ごと子どもの分を取り出す
- 子ども用には水溶き片栗粉で軽くとろみをつけると、肉のパサつきがやわらぐ
- 大人の分にしょうゆ・みりんなどを加えて煮含める
だし入り卵焼き
- 卵をよく溶き、だしを加えて混ぜる
- 子どもの分を先に焼く(しっかり中まで火を通す)
- 残りの卵液に、大人用の調味料を加えて焼く
だしを加えた卵焼きは、ふんわりとした食感になり、塩やしょうゆを控えても味がまとまりやすくなります。
作り置きは「だしベースで止めておく」
作り置きをするなら、味付けを完成させずに「だしで煮た状態」で止めておくのがおすすめです。食べる直前に、子どもの分はそのまま、大人の分は調味料を足して仕上げられるので、作り置きでも取り分けができます。
| 作り置きするもの | 使い方の例 |
|---|---|
| だしで煮た根菜(にんじん・大根・かぼちゃなど) | 味噌汁の具、煮物、つぶしておやきに |
| だしで煮た鶏ひき肉のそぼろ | ご飯に混ぜる、うどんにのせる、卵焼きに入れる |
| だし汁そのもの(小分け冷凍) | 汁物のベース、炒め物の蒸し煮、おかゆ・雑炊に |
| ゆでた葉物(刻んで小分け冷凍) | 汁物、卵焼き、和え物に |
冷蔵した作り置きは早めに食べきり、すぐに使わない分は小分けにして冷凍します。再加熱するときは中まで十分に温め、一度温めたものは繰り返し保存しないようにします。保存容器は清潔なものを使い、作った日付を書いておくと管理しやすくなります。
取り分けで気をつけたいこと
- かたさと大きさ:子どもの歯や口の動きに合わせ、やわらかさと大きさを調整します。ミニトマトやぶどうなど、丸くてつるっとした食品は小さく切ってから与えます。
- アレルギー表示の確認:市販のだしや調味料を使う場合は、原材料とアレルギー表示を確認します。
- だしの食塩:市販の粉末・顆粒だしには食塩を含むものがあります。だしの分も1日の食塩の合計に入れて考えます。
- 昆布だしの使い方:昆布はヨウ素を多く含むため、昆布だしを毎日濃く使い続けるのは避け、かつお・煮干し・野菜のだしと組み合わせると安心です。
取り分けのだしに:かつおと昆布のうまみだし
はぐくみユーグレナの「かつおと昆布のうまみだし」は、かつおと昆布のうま味に、ユーグレナをはじめ36種の栄養素を配合した粉末だしです。だしを取る手間なく、味噌汁・煮物・うどん・卵焼きに小さじ1杯(約2.5g)加えるだけで使えるので、取り分けの「だしで煮る」段階にそのまま取り入れられます。1杯あたり食塩相当量は0.145gです。
対象は離乳食を完了したお子さまです。様子を見ながら量や濃さを調節してください。小麦・大豆・乳成分を含みます。食物繊維を使用しているため、便がゆるくなる場合があります。最新の価格は公式サイトでご確認ください。
商品の詳細を見るよくある質問
Q. 幼児食の取り分けは、どのタイミングで行えばいいですか?
A. だしで具材を煮た段階、つまり調味料を入れる前に取り分けるのが基本です。そのあと大人の分にだけ通常の味付けをすれば、1つの鍋で薄味の幼児食と大人の食事を同時に作れます。
Q. 取り分けた子どもの分が味気なく、食べてくれません。
A. だしをしっかりきかせると、調味料が少なくても味を感じやすくなります。それでも物足りなそうなときは、大人の分に使う調味料をほんの少しだけ加えてください。青のりやかつお節、ごまなどの香りを足すのも1つの方法です。
Q. 作り置きでも取り分けはできますか?
A. できます。味付けを完成させずに、だしで煮た状態で止めて保存しておくと、食べる直前に子どもの分はそのまま、大人の分は調味料を足して仕上げられます。すぐに使わない分は小分けにして冷凍してください。
Q. カレーはどうやって取り分ければいいですか?
A. 具材を煮てルウを入れる前に子どもの分を取り出し、子ども用は別鍋で少量のルウや別の味付けで仕上げます。辛口のルウや香辛料は、取り分けた後の大人の分にだけ加えてください。
本記事は一般的な情報です。お子さまの体調・発達・アレルギーに不安がある場合は、かかりつけの小児科や自治体の栄養相談にご相談ください。